認知症ってどんな病気?
- 様々な原因によって、脳の神経細胞が減少し、「もの忘れがひどい」、「時間や場所がわからない」、「物事を最後までやりとげられない」などの症状が出現し、日常生活や社会生活、仕事などがうまく出来なくなった状態を言います。
- それ以外にも、意欲が低下して家事や趣味、人とのお付き合いをしなくなったり、感情が不安定になり些細なことにイライラしたり、性格が変わったりすることがあります。
- グラフにあるように認知症は高齢者ではごくありふれた病気の一つです。
- 認知症の原因となる病気として最も多いのは、アルツハイマー型認知症です。これは神経細胞自体に原因があります。つぎに多いのは脳血管性認知症です。これは脳卒中により血液がまわらなくなり神経細胞が障害される疾患です。さらに最近注目されているのが、レビー小体型認知症という疾患で、神経細胞にレビー小体という物質が溜まることで神経が障害されます。
- これ以外にも認知症の原因となる病気があります。その中には薬の服用や簡単な手術で良くなる病気もあります。
認知症をきたす主な疾患
アルツハイマー型認知症 | 脳血管性認知症 | レビー小体型認知症 | |
---|---|---|---|
発症年齢 | 70歳以上に多い | 60歳以上に多い | 60~70歳に多い |
認知症疾患の 中での頻度 |
50~ 60% | 20~ 30% | 10~15% |
自覚症状 | 無いことが多い | ふらつき、めまい、 脱力などが初期にある |
動きがにぶく、 転倒しやすい |
病気の経過 | 徐々に進行する | 階段状に進行する | 症状に変動がある |
合併する病気 | 特になし | 高血圧、糖尿病、 脂質異常症、 心臓病など |
パーキンソン症候群 |
特徴的な症状 | 落ち着きがない、 多弁、 奇異な屈託のなさ |
感情失禁、うつ状態、 せん妄 |
動作緩慢、幻覚、 昼間の眠気、 失神 |
なお、アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が合併することもあり、混合型認知症と呼ばれています。